愛命園育成会だより 第93号


育成会副会長 大成 敏正
 愛命園育成会会員の皆様、10月半ば過ぎまで30度を超える日が続きましたがご健勝でお過ごしでしょうか。
 昨年から続くコロナ禍の中コロナ感染症の第5波は、はっきりした原因が解らないまま何故か急速に収束してしまいました。いずれ第6波がくると言われていますが、報道によると今年中には新型コロナウィルス感染症治療薬の承認申請がなされるとのことです。いずれにしても私たちはもうしばらく感染予防に努め、効果的な治療薬が一日でも早く完成・普及し、通常の日々が戻ってくることを祈るしかありません。
 残念ながら今年も愛命園最大の行事「園まつり」は昨年に引き続き中止となりました。ほとんどの利用者・職員は2度のワクチン接種は完了しているものの、ブレイクスルー感染ということもあり、また現在のところ効果的な治療薬がない状況では、まつり中止は仕方ないのでしょう。育成会としては、来年度は育成会総会の年にあたりますので何がなんでもコロナ禍が収まり、マスクなしでの集合形式での総会が開催できる環境が整うことを願うばかりです。
 さて、一年遅れでおまけに無観客の2020東京オリンピック・パラリンピック大会が無事終了しました。日本選手団としては、まずまずの成績でしたが、私の関心はもっぱら、パラリンピックのテレビ中継の多さにありました。いままで目にしたことのない障害者の競技に目を奪われてしまいました。聞いたことはあったものの実際に画像に映る選手の姿を観ると、彼らの日々の努力と彼らを支えてこられたご家族をはじめとして周囲の人々の努力に感動を覚えてつい涙してしまいます。障害者がこんなに長い時間画面上に映し出されることは、これまでなかったことです。障害者に対する理解が進み、障害があっても生きやすい時代がそこまで来ているように感じられます。
 テレビへの露出という意味では、10月から始まったテレビドラマ「恋です! 〜ヤンキー君と白杖(はくじょう)ガール〜」をご存じでしょうか。原作は不良の少年と盲学校高等部に通う弱視の女子学生との恋愛を描いた漫画です。これまでに6巻が発行されており、著者の「うおやま」さん(女性)には視覚障害のある71歳の父親がおられ、父親にとって駅券売機のタッチパネルやスーパーのセルフレジなどが急速に普及する現状に「目の見えにくい人の存在を知ってほしい」と描きはじめられたとのことです。(毎週水曜日、夜10時より日本テレビ系で放送中です)私も最初の放送から見ましたけれど白杖を使う弱視者がドラマの主人公ですので、演出についてついついテレビに向かってしゃべってしまいます。会員の皆様もぜひご覧になっていただければ幸いです。
 終わりに、今年のカープ、シーズン終了間際に調子が良くなりましたネ。若い選手が急速に育ってきており来年が楽しみです。中村奨成君も頑張れ。愛命園生活班の皆さんも活動の始めに「それゆけ カープ」を歌って応援していますよ。