愛命園育成会だより 第91号

育成会副会長 大成 敏正
 新緑の美しい季節となりましたが、愛命園育成会会員の皆様、健やかにお過ごしでしょうか。
 昨年から続いている新型コロナウィルス感染症は、新たな変異型の出現により感染流行の第4波に入ったとみられています。政府も感染防止のためにいろいろな対策を講じておられますが、まだまだコロナウィルスとの闘いに勝利することは難しそうです。ようやく一部ではありますが、医療従事者や高齢者へのワクチン接種が始まりました。早く国民の多くへのワクチン接種が終わり、新型コロナウィルス感染症の流行が止まりますよう祈るばかりです。
 それにつけても愛命園では昨年より徹底した飛沫感染対策をこうじておられ、その結果インフルエンザや通常の風邪さえも流行を防げています。高齢化に伴う誤嚥性の肺炎を発症される方や他の呼吸器疾患を発症される方はおられますが、感染症は防げています。このコロナ禍が終わったとしても、この新しい生活習慣は続ける価値があるのではないかと思います。
 さて、気になる感染症もひとつの災害ですが、我が愛しの愛命園のかかえるもう一つの災害といえば、近年大規模化している気象災害の一つである大雨への対応です。愛命園は水内川と夜無谷川に挟まれた低地にあります。愛命園を訪れたことのある方はご存じと思いますが、園の南側には目の前に水内川の土手がみえており、大雨や洪水災害に対し危険だなと感じるのは私だけではないと思います。かつて愛命園は二度も浸水被害をこうむっており、土手は高さを増し補強されたとはいえ、近年の地球温暖化の影響と思われる大雨洪水災害の大規模化を考えると心配でなりません。
 また、園では台風などで大雨災害が予想される際には、車やマイクロバスに分乗して近くの避難所に避難していました。しかし、高齢化に伴い車いす利用者が園利用者の1/3を超えてきた現状では、安全かつ速やかに避難することは難しくなっています。
 このため愛命園では、園の敷地内に避難棟の建設をされることとなりました。(令和3年3月28日 広島県視覚障害者団体連合会評議員会にて承認)避難棟は令和5年3月末までに建設を予定しておられます。補助金等の資金面の課題は残されていますが、利用者や職員の命を守るため、建設に向けて動いてゆくとのことです。近年の地球温暖化に伴うと思われる大雨災害の大規模化は避けてとおれません。
 私たち育成会も、我が愛しき命を守り安全、安心の生活を保障するための園の決断を支持し、全面的に避難棟建設の支援をしなければと考えています。会員の皆様にはこれまで同様の暖かいご支援をよろしくお願いいたします。
 ちなみに、「感染症の世界史」石弘之 著によると、災害は3種に大別でき一つは「気象災害」二つ目は「地質災害」三つ目が「感染症」とのことです。奇しくも私たちはここ10年余りでこれらを皆経験してしまいました。もう「想定外」という言い訳はつかうことはできません。会員の皆様も日々の生活を点検し、災害に備えてくだされば幸いです。
 最後にコロナ禍が一日も速く終息をすることを願って結びの言葉といたします。


寄せられた善意

令和3年1月23日〜
令和3年4月25日
(順不同敬称略)

《 寄 付 》
どんぐり会
愛命園家族会


※いつも暖かいご支援ありがとうございます。都合により掲載を控えさせていただいた方もあります。


編集後記
 園のまわりの田んぼに水が張られ始めました。そろそろ田植えの季節ですね。
水の張った田んぼを見るとつばめの巣を連想してしまいます。ちょうどつばめの鳴き声も聞こえてくるようになりました。毎年何羽かは園の軒下で巣作りをしますし、建物の中に迷い込んでくることもあります。ホールは天井が高く開くことのできる窓もないため、そこに迷い込まれるとちょっとした騒ぎになります。
 そしてなりよりフン。巣の下以外にもあちらこちらに落とされます。さっそく駐車場に止めていた自家用車に一発もらっていまいました。この時期はもうしょうがないですね。毎年こうです。それでも、できるだけ外してほしいと願わずにはおれません。
 ここからは夏に向かってどんどん季節が進むのでしょう。昨年は、夏のはじめの頃は新型コロナの状況が多少は落ち着いていたような印象があります。とりあえず、今年もそうなってくれればいいかなと思います。
 これから暑くなりますし、新型コロナの蔓延も続いています。皆様くれぐれも体調にはお気を付けください。