愛命園育成会だより   第25号



田 尾 秀 春

 ついこの間までは鈴虫が鳴いて涼しさを感じていましたが、あっという間に朝夕の肌寒さを感じる季節となりました。今年は例年になく台風が多く各地に被害をもたらしました。皆様にはお変わりはありませんでしたでしょうか。
 前回の「あゆみ」の便りに、竹原園長より支援費制度の財源確保と介護保険の問題について触れられ、今後の推移に深い関心を持つ必要性を感じました。6月1日には愛命園開園31周年をお祝いされた様子が、7月10日には看護等と宿泊等が完成し祝賀会が行われたことが紹介されました。入園者の方が安心して生活できる充実した施設として発展していくことは、みんなにとって大きな喜びです。また、二人で助け合って作業で使う貝殻をリヤカーで運ぶ様子が紹介され、お互いに相手を思いあう姿に胸を打たれました。人と人とのつながりの大切さを教わりました。
 さて、広島県立盲学校は今年、創立90周年を迎えることになりました。愛命園には10名の卒業生が入園されております。11月6日(土)に記念式、7日(日)に文化祭があります。おいでいただければ幸いです。
 今後、多くの方々とのつながりが広がり、育成会がさらに発展していければと感じております。皆様のご協力をお願いいたします。これまでも紹介していますが、愛命園恒例の「園まつり」が11月23日(火)に行われます。是非、多くの方に参加していただき園生とのつながりを深めたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。



【寄せられた善意】
(平成15年7月28日〜平成16年10月28日)
(順不同・敬称略)
【寄 付】
村本 実盛    広島市
村本三千世
清水 和行
竹原 幹
田尾 秀春
岡本 廣子
高瀬 学     佐伯市
田島 定
平野 晴美    東広島市
前川 昭夫    福山市
甲斐 清子
長峯 公明    湯来町
湯来モータース

※いつも暖かいご支援ありがとうございます。



【編集後記】
 早朝、愛命園のレンガ通りを散歩していると、頬に心地良かった風がいつしか冷たく感じられ、降るように聞こえていた虫達の声も聞こえなくなってしまいました。足下には桜の落ち葉が敷きつめられて、まるで落ち葉のジュータンの上を歩いているような感じです。
 ここ湯来町は日一日と秋が深まって、冬の準備が着々と進行しています。
 今年は10個の台風が上陸し、湯来町の山々でも倒木したり、実るはずの木の実が落ちてしまって、熊の食べ物が不足しているようです。熊も冬眠する前の栄養を求めて里に出てきて、柿や栗の実を食べているうちに、人に遭遇して危害を与える事件が多くなっています。そのため、毎日のように熊に対する注意が無線を通じて伝えられています。熊の出没回数が多いため例年になく多くの熊が射殺されています。熊による被害は困りますが、熊も食べるものがなくてやむなく里に出てきているとするなら、台風の被害者ということになるのでしょうか。
 これまでに無い夏の猛暑、これまでに無い数の台風の上陸、これまでに無い熊の出没、実はこれらの現象は皆、関わりがあるのではないでしょうか。地球の温暖化現象がその源のような気がします。人工的に住みやすい生活環境を作ったことが、実は徐々に人にとっても動物にとっても住み難い地球に変えていっているとするなら、もう一度自然の営みを尊重した生活を見直してみることが必要なのではないかと思うこのごろです。 (T)



社会福祉法人
広島県視覚障害者福祉協会
愛命園育成会
738-0601
広島県佐伯郡湯来町和田1113-2
(0829)83-1111