愛命園育成会だより 第111号
愛命園育成会 副会長 大成 敏正
愛命園育成会会員の皆さま、健やかにお過ごしでしょうか。温暖化の傾向は進み今年も桜が随分早く咲いたようですが、世界に目をやればとても浮かれている気分ではありません。中東での紛争は、以前にも述べましたが物価高騰を招き、育成会としては、愛命園の経営や職員・入所者の処遇に大きく影響してきますので大変心配をしています。
現地時間2月28日、イスラエルとイランの紛争は、アメリカを巻き込み本格的な戦争状態になってしまいました。当然のように、イランはホルムズ海峡の封鎖を宣言し、世界の石油の需給環境は逼迫、ガソリンの値段は急激に高騰してしまいました。日本では、激変緩和処置が講じられたため、今のところ社会的不安は招じていないものの、海峡封鎖が長引けばいつまでも緩和処置を続けるわけにもいかなくなると思われます。そうでなくても物価高で困っていたのに、さらに数倍の物価高になるのではと心配をしているところです。
ちなみに、「ホルムズ海峡封鎖」という言葉で作家 堺屋太一の「油断」という小説を思いだしました。愛命園の開園した同じ年、1973年に勃発した第4次中東戦争により中東産油国の原油減産政策が第1次オイルショックを生じ世界経済に大混乱をもたらしました。53年前の話ですが私は、当時のトイレットペーパーの取り付け騒ぎや狂乱物価騒動をよく覚えています。堺屋さんは、この事件の時には小説は書きあがっていたそうですが、あまりにもタイミングが悪いということで2年後の発行になったとのことです。当時通産官僚だった堺屋さんは、たくさんの統計資料を参考に日本のエネルギー政策や食料自給の問題を小説という形で鋭く突いていました。小説の中では海峡封鎖は、198日続いたことになっています。石油や天然ガスが断たれた時どうなるのか興味のある方「油断」を読んでみてはいかがでしょうか。これからの生き方が変わるかもしれませんよ。
終わりに、今回の話題は視覚障害者団体連合会の理事会に出席中思いつきました。今年度の予算の審議の時でした。物価高に対応すべく事務方が苦労して組み上げた予算でしたが、この度の紛争で台無しだと感じてしまいました。急速な物価高に伴い大幅な補正予算を組まなければならないかと心配しています。また、私は長年病院勤めをしていましたので、一人の患者さんの命を救うためにどれだけの人がかかわっているか知っています。戦争で一瞬のうちに何十人、何百人とかけがえのない命が失なわれるところを見るのはつらいものがあります。なんでそうなるのかなあ。
「トランプが ヘアピンカーブを 突っ走る」これは2026年3月19日初版の竹村丙喜(たけむら へいき)の川柳句集「みんなおいで」に記載された一句です。トランプさんは、きちんと前が見えて運転してくれているのでしょうか。とにかく早く中東に平和がおとずれますように皆さんと共にお祈りしたいとおもいます。
編集後記
4月もう半ばを過ぎ、暖かい日も増えてきました。この冬は、雪の日は多かったものの、気温はそこまで下がらなかったかなという印象です。
春の次は夏。暑さもつらいですが、梅雨に台風と、豪雨による災害の発生が心配な季節でもあります。物心両面で備えを怠らぬよう、気を付けていきたいと思います。
今年は育成会総会の年にあたります。例年通り、愛命園の園まつりに合わせて開催する予定としております。時期が近付けばまたお知らせいたしますので、参加についてご検討くださいますようお願い申し上げます。