愛命園育成会だより 第108号


育成会副会長 大成 敏正

 西日本では観測史上最速で梅雨明け宣言が発せられ暑い夏がやってまいりましたが、愛命園育成会会員の皆さま、健やかにお過ごしでしょうか。熱中症には、お互いに注意してまいりましょう。
 さて、愛命園では今年の夏祭りを8月2日土曜日に開催予定とのことです。昨年の夏祭りは、コロナクラスターの発生で直前に中止となり、利用者や職員の皆様には、暑いなか大変な負担をかけてしまいました。今年はどうか何事もなく夏祭りが開催できますよう祈るばかりです。
 そして、育成会としての一番の関心は、愛命園の利用者の処遇が良好に保たれているかです。ちなみに、最近の物価高が、愛命園の経営や利用者へのサービスにどのような影響があるのか心配でなりません。今回の参議院選挙でも、有権者の一番の関心事は物価問題でしが、前号でも取り上げました米国の相互関税問題は今後の日本の貿易や景気に大いに影響しそうですし、加えて、2022年2月からのロシアのウクライナ侵攻はいまだ継続しており、制裁のための貿易制限は物価をおしあげています。直近ではイスラエルとアメリカがイランの核施設を空爆しました。イランがホルムズ海峡(ペルシャ湾の出入り口。日本に輸入される原油の8割がここを通っている。)を閉鎖するのではないかという報道がなされ大変心配しました。イスラエルとイランの交戦は12日間で停戦となり、ひとまず安心ですが、いずれも物価には大いに影響しますので穏やかに中東情勢が推移するよう祈るばかりです。
 ところで、私事ですが、世界から戦争がなくならないのは何故かと考えている時、時間つぶしのために立ち寄った本屋の店先に平積みにされた「地政学」という本をみつけました。帯には「日本人の知らない地図と世界情勢の読み解き方」とあり、また帯の折り返したところには「地政学とは、地形によって国と国との関係がどう変わるのか考える学問です。」とありました。これは面白そうと早速2種類の「地政学」の本を購入し今読み進めているところですが、学生時代すっ飛ばした「世界史」の近現代史を自分のペースで学んでいる感じで、今世界で起きていることが腑に落ちることばかりでした。
 紀元前から現在まで世界中で起きている紛争の根っこに地形が大いに関係しているのが解ってもどうなるものでもありませんが、少し高い所から俯瞰でき、僅かであっても心の安定が得られたように思います。そして愛命園園歌の3番の「平和の尊さ、信じつつ」の歌詞がはっきりと想いおこされる今日このごろです。もしよかったら「地政学」読んでみてください。私のおすすめの本です。
 終わりに、育成会会員の皆さま、私たちは温暖化に連動する気候変動や世界各地で起こる紛争には個々に立ち向かうことはできませんが、自らの行動を抑制したり、ひたすら「祈る」ことはできます。さあ、とりあえず暑い夏を無事に乗り越えることができますように「祈り」ましょう。秋には園祭りがありますよ。



寄せられた善意

令和7年4月10日〜
令和7年7月10日
(順不同敬称略)

《 寄 付 》
清水 幸枝     清水 久美
八田 久美子    友田 耕二朗
竹原 幹      清水 都美子
どんぐり会     長久 孝子


※いつも暖かいご支援ありがとうございます。都合により掲載を控えさせていただいた方もあります。



編集後記
 会員様宛に育成会会費のお願いを送付いたしましたところ、早速にご入金いただいております。皆様、誠にありがとうございます。皆様のご支援により、愛命園を利用される方々の生活がより充実したものとなっております。引き続き愛命園と愛命園育成会をよろしくお願い致します。
 結局今年の梅雨はほとんど雨が降りませんでした。6月下旬から一気に気温が上がり、以降は30℃を越える真夏日のみならず35℃を超える日も頻発しております。8月、9月、10月、この暑さはいつまで続くのでしょうか。
 こう天気のいい日が続くと、少しは雨も降ってほしいという気持ちになります。ただ、災害になるほどの豪雨も日本各地で発生しているようで、ちょうどいい塩梅を望むのも手前勝手というものでしょうか。
いずれにせよ皆様、くれぐれも熱中症には気を付けられ、健やかにお過ごしください。