第201号   愛命園だより「あゆみ」   令和5年10月

園長就任にあたり
園長 髙橋 義彰
 この度8月1日に、愛命園園長に就任いたしました髙橋です。私は、8代目の園長となります。愛命園と同い年の50歳です。前任の前園長が体調不良でお休みされていましたが、8月より事務次長として勤務いただいています。大変心強い限りです。
 私の近々の取り組みといたしましては、利用者皆様の利用満足度UPと職員のやりがいある職場作りに取り組みます。
 また、コロナ禍から入所者の定数割れが進んでおりましたため、広報活動にて各所へお伺いして当園の特性など施設のPRを積極的に進めていきたいと思っております。
 就任2か月で思いばかりが先走りますが、愛命園安心・安全の施設に全力で挑む所存です。何卒皆様からのご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。



健康管理室より
看護師 松永 千和
 令和5年5月8日新型コロナウィルス感染症の感染症法上の位置づけが「2類相当」から「5類」に移行されました。これにより感染対策の実施については個人や事業者の判断に委ねられることとなりました。園内では職員の日々の検温、業務中の不織布マスクの着用、手洗いやエタノールでの手指衛生と環境衛生、定期的かつ効率的な換気等を継続している一方、食堂や職員室の卓上に設置していた仕切りを撤去、利用者の外出行事の再開など長期にわたり制限していたことをコロナ前に戻しつつあります。
 しかし、コロナ感染症は5類へ移行された後も大きな流行こそないもののある程度の罹患者を出し続けています。10月5日には県内にインフルエンザ注意報が発令されました。冬場になると、ノロウィルスによる感染性胃腸炎の流行も懸念されるなど世の中には油断すると集団感染になりかねないウィルスが多数存在しています。私たちは基本的な感染対策を継続し、コロナで身に付けた感染予防の知識とノウハウを「新しい生活様式」の中で実践しながら様々な感染症の予防に努めていきたいと思っています。



旅行
1班 空口ママのミルク工房
生活支援員 森井 康子
 お天気も良く秋晴れの9月7日、いよいよ旅行開始です。1班は体力に自信のない利用者、移動に車椅子が必要な利用者が、町内にある空口ママのミルク工房と湯来交流センターに、午前(男子)と午後(女子)の2班に分かれて行きました。
 交流センターは予約客で賑わっていたので、午後の班は予定を変更し、戸山方面にドライブに行き、帰り道に大森神社で休憩を取りレモンスカッシュを飲みました。
 日頃飲む事が無いので美味しいと何度も言われ、「またドライブに行きたい」との声もいただき、良い1日が過ごせたと思えました。


2班 アルパーク
生活支援員 梅田 大作
 天気はあいにくの曇天で、小雨が降る中出発しました。
 到着後、それぞれ専門店で予定していた買物をし、昼食は寿司やお好み焼きやインドカレー等、皆さん希望されていたものを食べられていました。「美味しかったよ」と言われ満足そうでした。
 昼食後は、コーヒーショップでコーヒーを飲まれる方も見られました。久しぶりの旅行でゆっくりと買物ができ、良い気分転換になったご様子で、帰りの車内では「楽しかった」、「満足じゃ」と喜びの声が上がっていました。


3班 グランドプリンスホテル広島
生活支援員 松田 耕作
 雨が降る中出発しましたが、利用者の皆さんの日頃の行いのおかげか、グランドプリンスホテルに到着するころには雨が止み、太陽がときおり顔を出す程度まで天気が回復しておりました。
 昼食は、地元でとれた海の幸や新鮮な野菜をつかった豊かなメニューが勢ぞろいのブッフェでした。好みのメニューで盛りつけされたトレーを前に、美味しそうに食べられていました。皆さん、「美味しかったよ」と言われ満足そうでした。
 昼食後は、近くのゆめタウンに行きました。ゆっくりコーヒーを飲まれる方、買物を楽しまれる方と各々で楽しまれました。久しぶりの旅行で良い気分転換になったご様子でした。


4班 宮島
生活支援員 𠮷本 結子
 宮島コースは、別名『乗り物旅行』というネーミングを付けたい内容でした。
 園から公用車2台に分乗し佐伯区楽々園まで行き、そこから広島電鉄の電車に乗って宮島口までゴットンゴットン。次はフェリーに乗り込み宮島へ。天気も良く船の甲板に立っていると、心地よい潮風を受けました。  
 予定よりスムーズに移動できたことから、昼食の予約時間を30分前倒しして、宮島名物『あなご重』を食べました。その後は個々で散策。食べ歩きをしたり、ご家族へお土産を買われたり、自分へのお土産を買われたり、暖かな陽気に夏の名残を感じながら、宮島散策を楽しみました。雨が降る事を一番心配していましたが、汗ばむ程の良い天気で良い旅行となりました。


5班 賀茂川荘
生活支援員 沼座 洋
 目的地への道中、小谷サービスエリアに立ち寄りました。演歌歌手のアルバムCDを買ったり、スターバックスでコーヒーを飲んだりと、愛命園らしい旅行の過ごし方がそこにはありました。
 賀茂川荘での昼食は、土瓶蒸しや季節の山菜、秋刀魚やオマールエビの洋風茶わん蒸し、美酒鍋などの豪華なコース料理を堪能されました。
 次に訪れた八天堂では店内を回り、美味しそうなアンパン等を購入されました。
 思い思いにお目当ての物を各所で購入され、大変満足されていたようでした。少し長旅になりましたが、天候にも恵まれて「楽しかった、また行きたい」といった意見をを伺う事が出来ました。コロナもだいぶ落ち着いており、また次回もこのような企画が出来ればと思います。


6班 ホテル広島サンプラザ
生活支援員 上 正輝
 最近ぐっと気温が下がってきて10月12日の旅行時はどうなるかなと思いましたが、天気も良く、気温もちょうどいい様子でホテルでは食事、その後のLECTでは買物を楽しまれました。この数年愛命園の外出時には、各自食事用のハサミが必需品になりました。今回の旅行では食事後ホテルのスタッフの方が使ったハサミを洗ってくださるという心配りもありました。
 LECTでは各自買物やコーヒーを飲んだり、おやつを食べたりし楽しまれました。
 次回も今回のように色々な所に行って楽しんで頂きたいと思います。



愛命園音楽活動・ボランティア紹介
園長 髙橋 義彰
 愛命園では日中活動の中で、外部から講師の先生やボランティアの皆様をお招きしていくつかの音楽活動を実施しています。
 ここではそうした活動を紹介いたします。

1.音楽療法(アコーディオン)の金先生
 毎月2回隔週にて水曜日の午前に実施しています。季節を意識した曲や懐かしい歌を演奏してくださいます。
2.音楽療法(バイオリン・ピアノリトミック)の浮田先生・植野先生
 月1回第3木曜日の午前に実施しています。生演奏のバイオリンはやはり素晴らしいものです。聞きなじみのある曲からクラシカルな曲まで演奏されます。音楽に併せて体を動かすリトミックも皆さん楽しんでおられます。
3.ピアノの三浦先生による演奏
 今年度より実施です。第1木曜日の12時半から14時まで。コーヒーを飲みながらをコンセプトに挽きたてコーヒーと並行してデイルームで演奏してもらっています。演奏していただいている横でコーヒーとは失礼ではないかと頭のかたい私は思って三浦先生に相談したのですが、むしろ堅苦しくないそうした環境がいいと言ってくださいました。その言葉通り12時半になると先生の奏でる音色に誘われるように利用者の皆さんは集まって来られます。とても楽しみにしておられます。
4.コーラスクラブ
 月に2回、川崎先生と内山先生が指導してくださいます。歌うことが大好きな利用者10数人の方が参加されています。四季折々の曲を皆さん熱心に練習されています。他の行事の関係で変更になるとコーラス好きな利用者さんからおしかりを受けるほど皆さん力が入っております。
5.朗読グループどんぐり会ボランティア
 月1回第3火曜日にお越しいただいております。グループで朗読劇のように躍動感ある昂揚的なトーンから優しい口調での流れるような朗読は聞き手のイメージをとても豊かに膨らませてくださいます。どんぐり会メンバーさんの隣に競って座りたがる人も多いです。
6.紙芝居(あんみつ姫)新庄ボランティア
 第2火曜日午後に紙芝居ご持参して頂き実施してくださいます。有名な童話や地元のお話など色んなお話を聞かせて頂いております。

 皆さん楽しみにされておりすべての活動に参加されている方も複数名いらっしゃいます。施設では、ともすれば単調な生活になりがちですが、こうした園外からのご支援あって、言葉を交わし、歌を歌い、四季を感じ、人と人との交流がありますことに大変感謝しております。これからもよろしくお願いします。



三浦裕美さんによるピアノ演奏
相談支援専門員 沖田 幸久
 広島市に全盲のハンディキャップを抱えながら演奏活動をされている三浦裕美(ゆみ)さんというピアニストがいらっしゃいます。エリザベト音楽大学のピアノ科を卒業され、これまで公民館や学校での演奏や被爆ピアノコンサートへの出演、各地の歌声喫茶の講師等をされていて、以前に愛命園でも創立記念の行事等でも演奏して頂きました。
 今年4月より、縁あって定期的に来園して頂けることとなりました。月に1回、第1木曜日の午後にデイルームでの演奏をお願いしています。コーヒーのいい香りとピアノの生演奏はまるで上等なサロンにいるような(行ったことは無くあくまで想像ですが…)とてもいい雰囲気となります。
 三浦さんはピアノの腕前がすごいのはもちろんですが、それと同じくらい歌に関する知識がすごく、利用者が口ずさむ歌に即興で伴奏を加えていただけるので歌の輪が広がります。利用者はとても楽しみにされています。



さくらホールへ
事務員 林 洋輔
 9月5日、水害を想定した避難訓練を行いました。さくらホールを避難先とした初めての訓練です。
 避難準備の時間を経た後、園長による避難開始の放送で、利用者の誘導が始まりました。職員が直接居室の利用者に声を掛け、誘導を行います。今回は全利用者にさくらホールまで移動していただきました。全員の避難が完了するまで25分、当然ですが、これまで外部の避難所へ避難していたのに比べると、圧倒的に短時間で済みました。
 全員が避難した状態のまま、避難棟に必要なイスやマットの数、寝具はどういったものが適しているかといった確認を行いました。段ボールベッドやエアマットが有効かどうかも、実物を組み立てて確かめました。今回の検証に基づいて、イスやマットや寝具を整えていきたいと考えております。
 今後も訓練と検証を繰り返し、準備を整え、いざというその時に備えたいと思います。



家族会
家族会会長 畑後 克二
 今年は10年ぶりの猛暑となり、本当に暑くてすごかったですね。長く夏が続き、やっと秋となり毎日が過ごしやすくなりました。
 新型コロナも減ってはおらず、続いている状況なので皆さんとにかく感染しないように注意してください。
 また、11月になると園まつりが実施されると聞きました。良かったですね。楽しみです。
 園長、スタッフの皆さん、利用者の見守りありがとうございます。よろしくお願いします。



~木漏れ日~
リレー随想
生活支援員 沖田 美穂
 私の母は今年米寿を迎えました。頻度は減ったものの、まだ現役で車を運転しています。筆記試験も好成績だったと嬉しそうに話してくれました。
 そんな母なので手芸、紙粘土、畑と多趣味で毎日忙しくしています。当の私ときたらやってくれるのをいいことに、傍らでじっと様子を見ているだけでしたが、今回のお盆に内輪で好評な芝餅を母監修の元、一人で作り、やっぱり力?だねと褒められました。材料は全部揃えてもらいましたが(笑)味の継承はとても難しく、越えられないですが、少しずつ元気なうちにと思いつつ現在に至っています。



「園まつり」開催のお知らせ
 ここ数年コロナ禍で開催が難しい状況でしたが、この度園まつりを開催する運びとなりました。
<ハッスル!50年目の園まつり>
日時 令和5年11月23日(木)
勤労感謝の日
10:00~14:00(雨天決行)
催し物 バザー・お茶席・模擬店・
二重焼き・展示物
アトラクション 和太鼓演奏 等
 上記の予定で行いますので、お誘いあわせの上ご参加ください。多数のご来園を心よりお待ちしております。



寄せられた善意
       令和5年7月26日~
          令和5年10月25日
           (順不同・敬称略)
《現  金》
田島 定      大成 敏正
中本 アイ子    青木 ましず
山下 和義
付添看護共済事業愛命園支部

《現  物》
ジュース  谷川 隆子
青じそ   森井旅館
米     和田 靖幸
米     坂口クリーニング店
かぼちゃ  田谷 千津枝

《朗読奉仕》
どんぐり会

《読み聞かせボランティア》
新庄 久美子

※ いつも暖かいご支援ありがとうございます。諸般の事情で掲載を控えさせていただく場合もあります。


編集後記
 ここ数日で、朝夕の気温がぐっと下がってきました。ついこの間まで冷房を使っていたように思うのですが、すでに暖房が欠かせなくなりつつあります。
 今号の旅行の記事を読んでいると、食欲の秋を満喫したくなってきます。やりすぎると、全部体重に跳ね返って来て面倒なことになってしまうのですが。 (HY)