第200号   愛命園だより「あゆみ」   令和5年7月

避難棟完成と開園記念日
事務員 林 洋輔
 令和5年6月1日、愛命園の開園記念式を完成したばかりの避難棟「さくらホール」で執り行いました。
 会場とした避難棟「さくらホール」は、水害発生時の避難先として、3メートルの浸水を想定した2階建ての建物です。1階は建物入り口と倉庫を除くと大半が柱だけのピロティ構造になっており、2階が避難時に過ごすエリアとなります。利用者、職員全員が収容可能なホールとトイレ2つ、トイレ付シャワールーム1つを備えております。1階と2階の行き来はエレベーターで行い、建物内への浸水を防ぐ可動式の防水板が建物の入り口に設けられています。又、停電に備え24時間以上の電力供給が可能な非常用発電機も、建物屋上に設置されています。
 昨今頻発する豪雨災害への備えとして、4月28日、竣工となりました。
さて、愛命園は昭和48年6月1日に重度身体障害者更生援護施設として開園し、今年50周年を迎えました。節目の開園記念式として、法人の理事、評議員をはじめ、お世話になっている地域の方々、愛命園の元職員等多くの方にご出席をいただき、例年より大きな規模での開催となりました。主会場はさくらホールでしたが、利用者には本棟のホールに集まっていただき、互いの映像と音声を繋ぐことで式に参加していただきました。
式典は、来賓の方からのお言葉をいただき、永年勤続者の表彰、記念品の贈呈という例年通りの進行で、会食の後には、ピアノ演奏やアコーディオン演奏、そして出席いただいた皆様からお祝いや愛命園の思い出等のメッセージをいただきました。職員を中心とした手作りの記念式でしたが、皆様の暖かい想いに包まれ、愛命園らしさがあふれた一日になったように思います。

ここで、永年勤続表彰を受けた職員の言葉を紹介していきます。

あっという間の20年
事務長 石田 まゆみ
 この度、開園50周年式典にて勤続20年の表彰を頂きました。
私は平成14年10月より非常勤職員として働き始めました。介護の仕事の事はよくわからず働き始めましたので、このように長く勤められるとは思っておりませんでした。これも利用者・ご家族・園長を始め一緒に働いている職員皆さんのおかげだと感謝しています。この20年、非常勤職員から常勤職員、今は庶務課での仕事をしておりますが、利用者さんは今も変わらず「今度いつ来る?」「明日も来てね」「無理せんのよ」といつも温かい言葉をかけてくださいます。自分が気弱になっている時は、とても力付けられています。本当にあっという間の20年、振り返ればいろんなことがありました。
 利用者、職員ともに、お互い年はとりましたが身体に気を付けて、これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。


生活支援員 松田 耕作
 愛命園創立50周年、大変におめでとうございます。この記念すべき年に勤続10年表彰をいただき、まことに光栄に存じます。
 この10年間、愛命園で働くことが出来たのも職員の皆様、利用者の皆様のお力添えがあってこそだと思います。深く感謝申し上げます。
 愛命園で働かせていだいた10年を振り返ってみると、利用者の皆さんの豊かな生活のお手伝いをさせていただくことが私の仕事なのですが、逆に利用者の皆さんの優しさや笑顔に元気をいただき日々助けていただいていると感じております。
 そして、前園長、上司、同僚の皆様が、利用者支援に真剣に取り組まれている姿勢に何度も感動をしました。その姿勢を見せていただき、「私も頑張ろう。よし、やってやろう」とその度決意を新たにしておりました。
 また、あゆみ第159号(平成25年4月)の中の新任職員挨拶で私は、「利用者の皆さんの立場に立って考えられる生活支援員になりたい」と決意しておりました。10年経ち、私が決意した生活支援員になれているのだろうかと思います。今後もこの初心の決意を忘れず、一つ一つの業務を丁寧に一生懸命に取り組み、利用者の皆さんがより良い生活が送れるようにお手伝いさせていただきたいと思いますので、変わらぬご指導をお願い致します。


生活支援員 山根 一洋
 私が愛命園に生活支援員として着任して10年の年月が経ちました。40周年記念の年に着任し、この50周年を迎える事となり、とても光栄に感じています。
 ここまで頑張ってこられたのも利用者の皆さんが温かく見守ってくれたからと感じています。


生活支援員 沼座 洋
 この度は10年表彰をいただきありがとうございます。一日一日があっというまに過ぎてもう10年が過ぎたのかという感覚です。
 はじめて愛命園を知ったのは、私がまだ高校生だった20年以上前のことです。授業の一環で選択教科のひとつに「福祉」がありました。それを選択し、一日体験学習でこちらに来園させていただいた事からのご縁だったように思います。当時は建替え前の建物だったと記憶しております。当時入所されていた利用者さんにご案内をしていただいた事、その方が背の高い方であったことを今でも鮮明に覚えております。
 新しい支援員も増えて、私も気付けば若手支援員ではなくなってきていますが、これからも愛命園のため、ここで生活をされている利用者さんのために精一杯頑張っていこうと考えております。これからも何卒よろしく願いいたします。


勤続10年の表彰を頂いて
生活支援員 宮木 明美
 愛命園開園50周年の記念すべき年に、勤続10年を迎えられた事を幸せに思います。
 今思い起こすと、就職した当時は他の所で介護の仕事をしていたので大丈夫だろうと思っていましたが、愛命園では介護の仕事の他にも、日常生活の買物から、行事の際の企画、実施まで行い、利用者と一緒に畑仕事をしたり、散歩に出たりと本当にありとあらゆることが業務であり、その多様さに驚く事が多く、失敗して落ち込む事も度々ありました。
 そんな時は諸先輩方にアドバイスしていただきながら何とか過ごしていました。不安な時はいつまで働く事ができるだろうかと思い悩んだ時もありました。介護の仕事をしていて利用者さん達に喜んでいただけた時、この仕事をさせていただいて本当に良かったと感じられて幸せに思います。
 少しドジな私ですが、皆さんに迷惑をかけないようにこれからも頑張っていきます。



グループ外出
《バッケンモーツアルト》
①生活支援員 森本 拓斗
 5月11日は晴天にも恵まれ、日中には日差しが照りつけており車内がとても暑く、園を出発する時には窓を全開にしていました。到着後は、皆さん楽しくケーキやコーヒーを食べたり飲んだりしながら過ごす事ができました。景色が良く、すぐ隣が海のため心地よい風が吹いており、雰囲気も良かったです。

②生活支援員 迫田 大
 サンリブでは、各々買物を楽しまれ、その後昼食を摂りました。職員がびっくりするくらい皆さんモリモリ食べられ、本当に幸せそうに、美味しそうに食べられておりました。サンリブ出発後にバッケンモーツアルトでケーキとコーヒーを食べられました。昼食を食べた後だったので注意しながら見守りしましたが皆さんペロリと完食されました。


《空口ママのみるく工房》
生活支援員 竹本 美由紀
 当日は雨が降りそうだったので予定より早めに出発しましたが、結局雨が降るなかお店に到着しました。
 お店側の配慮もありベンチを店内に入れさせてもらい、半どら・プリン・コーヒー等をいただきました。それぞれご自分のペースで味わいながら食べられていました。帰り際に園でのおやつを買って帰る方もおられ、少しの時間でしたが外出という時間を楽しまれたようでした。


《コンサート》
生活支援員 上 正輝
 令和5年6月15日に細川たかしさん、長山洋子さんのコンサートへ6名の利用者の方が行かれました。
 コンサート前に夕食をサンリブで済ませてから会場へ向かいました。各自好きなものを食べられ、久しぶりの外での食事で喜ばれた様子でした。
 コンサートは、お二人の歌声や三味線、尺八などの生演奏もあって迫力があり、楽しんでくれたのではないかと思います。
 後日、園内のカラオケで細川たかしさんの「浪花節だよ人生はを歌うよ」と言われる利用者もおられました。


《マツダスタジアム野球観戦》
生活支援員 竹内 仁志
 6月29日は雨が降り、不安の中で愛命園を出発しました。マツダスタジアムに到着後、雨も小降りになり無事試合は開始されました。途中、雨が強くなり中断もありましたが、10分程度で試合は再開。コロナ禍で中止されていたジェット風船が、ポンプで膨らませるスタイルで3年ぶりに解禁され、利用者、球場内は大いに盛り上がりました。試合も勝ち楽しい日になりました。


《ゆめタウン廿日市店》
①生活支援員 益成 純也
 久しぶりのグループ外出。参加された皆さんはとてもワクワクされていました。車の中では「○○さんのCD買うの」や「カツカレー食べます」など嬉しそうに話もされてます。
 現地に着いてからは、それぞれ欲しい物を買い食べたい物を食べてのんびりゆったり満喫されていました。天気にも恵まれて楽しい外出になったことと思います。

②生活支援員 白石 聡
 よほど楽しみであるのか、ある利用者さんは二週間以上前から外出の事について毎日のように聞いてこらました。
 現地に着いてからは皆さん、普段なかなか食べる事のないラーメンや寿司、焼き立てのパンなどを食べられていました。
 また、久々のショッピングを満喫されていたようでした。


《はうでい亭》
生活支援員 梅田 大作
 7月20日に焼肉屋「はうでい亭伴店」へ4名の利用者の方と行きました。参加利用者のお気に入りのCDを持参し、車内で口ずさみながらの楽しい道中でした。
 個室でそれぞれ好きなメニューを選び、久しぶりの焼肉を楽しまれ、普段以上によく食べられていました。また、窓からの景色も良く近くをアストラムラインが通過する姿を見て喜んでおられました。



七夕
生活支援員 吉本 結子
 毎年、全利用者さんと全職員に短冊に願い事を書いていただいていますが、今年も例年通り事前に短冊をお渡しして、願い事を書いてもらいました。
 職員が笹を切ってきて、早速願い事の書かれた短冊を飾りました。
 活動時間に飾りつけした笹を持ってホールの生活班、作業棟、創作棟にお邪魔して、七夕の歌を歌い集合写真をとりました。皆さんの願い事が叶うといいな。
 当日は生憎の雨で、織姫様・彦星様は会えたか・会えなかったか・・・☆彡



買い物
生活支援員 小林 智華
 以前、毎週木曜日に湯来ロッジの隣にあったヤマザキショップに買物に行っていました。そこが閉店してしまって行けなくなっていたのですが、去年の12月、ヤマザキショップの跡地に「湯来の郷」という店がオープンし、週に一度の買物支援を再開することができました。
 まずは形作りとして、一度に5名程度の利用者が参加されています。昼食後の13時に出発し、ちょっとした日用品や各自好みのおやつ等を購入します。イートインスペースがあり、その場でアイスクリームや缶コーヒーの飲食もできます。みなさん自分が行く週になると、担当職員と話し合い何を買うかを決めて買物日を楽しみに待っておられます。
 小さなお店な為、希望する商品がない場合もありますが、以前のように定期的に自分でお店に行って買物をすることができ満足だと言う利用者の声を聞くことができています。これからも利用者の皆さんの楽しみとして買物支援を継続することができたらと思います。



~食事~
厨房栄養士 常本 美玖
 この度、2023年4月1日より日清医療食品株式会社中国支店が愛命園様のご利用者様へお食事サービスの提供を行っております。弊社は医療・福祉施設を中心に食事サービスの提供を行っており、その他にも在宅配食向けサービス『食宅便』の販売や食材、物品の販売も行っております。
 また、全国17支店、ご契約件数は5500件を越え、総社員数は5万人を越える企業でございます。(2023年5月時点)
 超少子高齢化社会の中で、365日欠かさずお食事提供を行うにあたり、弊社はこれからの時代変化にアジャストした食事提供をする必要があると考えております。安全で安心なお食事サービスの提供はもちろんのこと、喜び、感動を与えられるよう日々のお食事提供に努めて参ります。どうぞ末永く宜しくお願い致します。
 開園記念行事の際には、ミキサー食の方に彩りを考えたムースを使用し、生野菜を添えて提供しました。



家族会より
家族会会長 畑後 克二
 先月6月1日、愛命園は開園50周年を迎えられました。半世紀の長い間、園長、スタッフをはじめとした多くの人達の努力で、これまで運営を続けてこられました。これからもどうぞよろしくお願いします。
 今年も暑くて長い夏になりそうですね。熱中症には、皆様十分にご注意ください。
 又、新型コロナの報道は少なくなっていますが、感染者は増えているようです。場所によってはマスクが外せないこともあります。苦しさもありますが、夏を乗り切っていければと願います。皆様よろしくお願いします。



寄せられた善意
       令和5年4月26日~
          令和5年7月25日
           (順不同・敬称略)
《現  金》
則末 伸夫     梅田 美恵子
清水 都美子    竹原 幹
矢口 昌子     森井旅館
福島 利通     福島 サヨ子
林 弘子      竹内 美千代
大成 敏正     花田 敏文
伊藤 守夫     元谷 義治
清水 幸枝     清水 久美
西廣 建治     大原 佳子
長久 孝子     藤原 修臣
岡田 恵美子    小林 町子
池田 はやみ    岡本 悦子
石川 晃      今津 光春
加藤 尚志     高月 久美子
橘髙 則行     本村 聖一
前川 昭夫     広畑 秀子
渡辺 正宏     荒川 英雄
中村 悦子     愛命園家族会
中本建設株式会社 中本 アイ子

《現  物》
ジュース  畑後 克二
きゅうり  和田 靖幸
りんご   谷川 隆子
花     日清医療食品株式会社

《朗読奉仕》
どんぐり会

《読み聞かせボランティア》
新庄 久美子

※ いつも暖かいご支援ありがとうございます。諸般の事情で掲載を控えさせていただく場合もあります。


人の動き
《退  所》
6月30日付  毛利 善仁

《就  職》
5月1日付
 看護師     高岡 明美

ご挨拶
看護師 高岡 明美
 5月より入職させていただき3か月が経とうとしています。長年病院勤務で施設での経験は全くなく、未だに戸惑いながら過ごしています。そんな私ですが、日々入所者さんや職員の方の優しい声掛けに助けられています。
 微力ですが、愛命園の皆さんが健康で、笑顔で過ごせるよう頑張りたいと思います。今後もよろしくお願いします。



あゆみ200号に寄せて
生活支援員 森本 沙千子
 毎日じめじめと蒸し暑く、テレビでは各地の豪雨災害の状況が放映されています。
 何年前だったか私が夜勤の夜、日中より降り続いた雨で水内川が危険水位に達し、避難勧告によりサンピアへ避難したことがあります。
 取る物もとりあえず大雨の中慣れない場所で夜を過ごすことになりました。
 雨が小降りになった頃一足先に帰ってみると、水内川の決壊で宿泊棟、グランド側の玄関、一部の居室に水が入り込んでいました。泥水をかき出したり、清掃する間は居室が利用できない利用者もあり、大変な思いをされました。
 テレビで復旧作業を見ていると思い出される場面です。
 今年からは「さくらホール」も落成し、遠くへ避難することもなくなって、利用者の負担も少なくなるのではないかと、ほっとしています。
 今年の夏は酷暑と聞いています。皆さん元気に乗り切りましょう。



編集後記
 8月5日、愛命園では夏まつりを開催します。行事としては毎年恒例のものですが、ここ数年はコロナ対応として外部からのお客様なしで、利用者職員のみでの実施となっていました。
 新型コロナの5類移行を受けて、今年の夏まつりはご家族にも案内を出し、それ以外の来客も受け入れられるような想定で準備を進めております。 愛命園夏まつりは、8月5日15時から18時30分で開催いたします。 (HY)