第199号 愛命園だより「あゆみ」 令和5年4月
新年度節目の年
社会福祉法人
広島県視覚障害者団体連合会
会長 橘高 則行
4月3日、愛命園職員着任式と辞令交付に行かせて頂きました。去る人あれば来る人あり、社会はうまくバランスが取れています。
人は約60兆個の細胞で出来ていますが、約6年ですべての細胞は入れ替わると言われています。社会も人も入れ替わる事により新しい物を産み出し、拡大を繰り返し成長して行きます。
着任式では、ノートルダム清心女子大学の学長を永く勤められた、渡辺和子さんの著書「おかれた場所で咲きなさい」を紹介させてもらいました。渡辺さんは36歳で学長に就任され、50年に渡り教鞭者として若者を世に送り出され、真におかれた場所で花咲かされたのではないでしょうか。
愛命園は今年大きな節目の年。一つは、昭和48年6月1日に湯来町に根を張り、地域の方に見守られ、貢献出来る施設として花咲かせ創立50周年を迎える愛命園です。今日まで多くの皆様にご支援を頂きました事に感謝申し上げます。
もう一つは、当初計画からは少し遅れましたが、予てから念願していた愛命園利用者のための避難棟の完成です。令和2年度から足掛け4年、昨年7月の建設工事安全祈願祭からは10ヶ月を経て、新年度早々の4月28日には竣工式を迎える事となりました。計画から建設を請負って頂きました、大旗連合建築設計株式会社並びに株式会社プランニング三誠及び関係者の皆様に感謝申し上げます。今後は、この避難棟さくらホールの有意義な活用を検討し、宝の持ち腐れとならないようにしたいと思います。先ずは完成を受け一安心です。
4年目となるコロナウイルス感染症に対する抵抗力も見られ、感染症の位置づけも2類相当から5類になりますが、連合会としては視覚障害者への支援は接触が必須となる為、引き続き手指消毒やマスクの着用など感染防止対策は行って行きます。今しばらくは皆さんのご理解とご協力を宜しくお願いします。
新年度に向けて
支援課長 髙橋 義彰
愛命園における新年度の目標として、利用者の皆さんに安全で安心した生活を過ごしていただけるよう、環境整備に努めたいと思います。
特にこの度、念願だった避難棟が完成します。名前はさくらホールです。これまで何度も、大雨が降っては水位の上がる川を横目に、慣れない場所に避難をしていました。テレビなどでは『高齢者や体の不自由な方は早めに避難しなさい』と簡単にいうのです。視覚に障害のある方、身体に障害のある方が慣れない場所に避難するということがどれほど大変なことか、当事者やそこに関わる人達でなければなかなかわからないのかもしれません。行政や関係各所に何度も訴えて参りましたがなかなか伝わりませんでした。今回、皆様のご支援により、敷地内に避難できる場所ができましたこと心より感謝いたします。今後はハード面だけでなく、災害や感染症等への備えとしてより具体的な事業継続計画(BCP)を作成し、災害発生時の手順や対応方法等のソフト面も整える予定です。新たな委員会を設立しチームとして準備をすすめており、具体的な目標を設定することで、より現実的に取り組んでいきたいと考えています。
もう一つ、新年度の取り組みとして、行事や外出機会を取り戻したいと考えています。新型コロナウイルスの影響で、利用者の皆さんには大変なご負担、ご不便をおかけしてきました。利用者の皆さんは本当に辛抱強く外出を我慢してくださいました。すでに街中にはレジャーや旅行の活気が溢れています。集団生活ですので、気を付けるべき点には充分に配慮しつつ、施設の中だけでは感じられない刺激や経験をたくさん楽しんでいただきたいと考えています。
最後に個人的な目標ではありますが、自分自身をアップデートしたいと思っています。私は今年50歳という節目の年齢ですが、だんだんと考え方が固定化しており、柔軟な発想ができなくなっていると感じています。若い職員の発想力や行動力、これまでに知識不足だった新しい技術などについてもチャレンジしたり、研修などに参加し自分自身の向上につなげていきたいと思います。また驕慢とならぬよう自身を省みれる人でありたいと思います。何卒ご指導の程、よろしくお願いします。
節分
生活支援員 小林 智華
2月3日の節分の日に1年の健康と幸せを祈り、豆まきを行いました。
まだコロナが収まっていない為、今回も規模を縮小しての実施でしたが、多くの利用者の方に雰囲気を味わっていただくために、生活班・作業棟・創作棟に出向き豆まきを行いました。
正面玄関ではイワシを焼き、園内は一日中イワシの臭いが漂っていました。昼食は手作りの巻きずしと節分メニューを用意していただき、おやつには福茶とラムネ菓子を提供しました。
今年も皆さんが健康で楽しく過ごすことが出来るよう精一杯支援させて頂きたいと思います。
活動係慰労会
生活支援員 髙畠 瑞枝
今年度の締めくくりとして、3月23日に活動係の慰労会を行いました。新型コロナも落ち着き普段の生活を取り戻しつつありますが、感染に気を付けながら昨年同様園内で行いました。
物価高騰で食べ物も値上げしております。そこで、今年度はみんなが大好きなお好み焼きにしました。近隣の「お好みハウスはんなり」と「お好み焼き家OKOじゃ」の2店舗にお願いしました。飾りもお好み焼き屋さんっぽく、鉄板のランチョンマットやのぼり旗で雰囲気を出しました。
久しぶりのお好み焼きに、「美味しいよ~」「足りんの~、もう一枚無いんか?」「久しぶりに食べれて良かった」「また食べたいね」等、満足されていました。
また、食事中1人1人に抱負を聞き、来年も頑張る・活動に参加する・元気に過ごす等、様々な声を聞く事が出来ました。
食後には、苺のショートケーキとコーヒーで更に満足されていました。短い時間でしたが、利用者同士や職員と話が盛り上がったり、終始笑顔で過ごされていました。
また1年間、病気や怪我が無く、みんなで活動を盛り上げていきたいと思います。
花見
生活支援員 迫田 大
当日は晴天に恵まれ、風に桜の花びらが舞う中、花見を行いました。
利用者の皆さんも、桜を肌で感じながら笑顔で過ごされました。昼食は皆さんがとても楽しみにされていたお花見弁当です。巻き寿司にちらし寿司、握り寿司も1貫入った華やかな弁当で、皆さん美味しそうに食べておられました。普段は食欲のない利用者もあっという間に完食されていました。
お花見の食事が落ちついたころに、レクリエーションとしてクイズ大会を行いました。三択クイズを用意させて頂き、問題を出すたびに大きな声を出されたり、元気よく手を上げられたり、楽しまれていた様子でした。
利用者の皆さんの元気で明るい笑顔に私達職員も元気をもらいました。今後も花見をはじめ、園行事を行っていきます。
カラオケ大会
生活支援員 森本 拓斗
カラオケ大会は1年に1度のイベントで、ほかに同じようなイベントはありません。そのため、高得点を出そうとする方や大きな声で歌う方、その達成目標は人によって違います。
ですが、1年に1回の大舞台で頑張り、最高のパフォーマンスを披露するためにはとてつもない練習量が伴います。そこで、毎週日曜日にカラオケ大会の練習、あるいは娯楽としてカラオケを歌える時間を設けています。そのおかげもあって、ちょうどよく晴れた空の下で、楽しく歌い盛り上がることが出来ました。利用者の皆さんは高得点ばかりで、日々の練習の積み重ねが活きていました。
今年は、歌われる方が少し多く時間の面を心配しておりましたが、無事に皆さんが歌いきれてよかったです。途中の休憩として提供した、おやつ・コーヒーは皆さんあっという間に食べておられ担当としてとても達成感があった場面でした。
カラオケ大会を通して、皆さんの真剣な顔、楽しくてとても笑顔な顔、普段あまり見られないような一面が見れてやりがいを感じました。
愛命園自治会
自治会長 栗栖 光子
愛命園は6月1日で開園50周年と記念の年を迎えます。
この様な節目の年に、自治会長という役を頂いた栗栖光子です。私の思いを皆さんに伝えたいと思います。
愛命園に入所して9か月。利用者の皆は優しくわからない事などは教えてくれます。職員は私の話を聞いてくれて、園での生活が不自由なく過ごせるように考えてくれます。毎日の生活がとても楽しいです。
利用者・職員が力を合わせて楽しい愛命園を作っていきましょう。宜しくお願いします。
生活支援員 吉本 結子
自治会顧問、生活支援員の吉本です。自治会は利用者の為の利用者の会です。利用者の生活が不便にならない様、そして明るい愛命園、楽しい愛命園であるように、お手伝いをさせていただこうと思います。
宜しくお願い致します。
家族会
白兼 高明
園長先生はじめ職員の皆様、日々お世話下さりありがとうございます。
今年は例年に比べ『寒波』という言葉をかなり耳にしましたが、最近では、日中は暖かいというより暑い日もあり、ずいぶんと過ごしやすくなりました。桜の開花も例年よりかなり早く、皆さんも楽しみにされているのではないでしょうか。
三年間色々制限がされていた新型コロナも、最近では感染者の数も落ち着いてきて、このまま増えないことを祈るばかりです。園の方でも、行事が以前と同じように行われれば、入所者の方々も喜ばれる事と思います。
又、入所者の方々も高齢化が進み、健康面でも心配事が多く、私の兄も例外ではありません。職員の方も、日々のお世話に合わせて健康面でも気遣い頂き頭の下がる思いです。
これからもいろいろな面でご迷惑をおかけすることと思いますが、今後ともよろしくお願いします。
~木漏れ日~
リレー随想
生活支援員 森本 拓斗
私には、物心ついてから今までずっと変わらず大好きなものがあります。それは、車です。
ただ、早く走ってタイムを競う競技用の車ではなく、一昔前の普通に街を走っていた車たちが大好きです。今私が乗っている車は「フィット RS GE8」という車です。けして古くはありませんが、ミッションで個人的に好きな車でもあり、思い入れのある車でもあります。
こんなに車が好きになったのは、祖父が大の車好きで、とてもちっさな頃からオープンカーに乗って一緒にドライブをしていたからだと思います。
そしてもう一つ、免許を取って以降一緒にカスタムをしたり、手伝ってくれたのが父でした。
この二つが私を、車好きにさせた理由です。ちなみに、車高が低く、大きな音が出て、まとまりのある車が大好きです。
以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。
寄せられた善意
令和5年1月25日~
令和5年4月25日
(順不同・敬称略)
《現 金》
株式会社ビッグラン 愛命園育成会
沖田 健三 橘髙 則行
大成 敏正 林 弘子
《現 物》
りんご 谷川 隆子
タオル 向井 八月
食材 カーブス広島祇園
カーブス横川メディカルプラザ
カーブス広島楽々園
カーブスコイン通り
カーブスサンリブ五日市店
管理栄養士 青木 ましず
フィットネスクラブ・カーブス様より、今年もたくさんの食料品を寄贈していただきました。この食品は、フードドライブ運動に協賛された皆様から提供された食材を集めたものです。今年で16回目です。
ホットケーキミックスでソーセージミニドッグ、ビーンズ缶のサラダ、おたふくお好みソースで焼きそばなど完成。スープカレーも寒かった冬にホカホカ…。
うまいの~~~~う!
《朗読奉仕》
どんぐり会
《読み聞かせボランティア》
新庄 久美子
《清掃奉仕》
湯来砂谷民生委員児童委員協議会
※ いつも暖かいご支援ありがとうございます。諸般の事情で掲載を控えさせていただく場合もあります。
人の動き
《入 所》
4月3日付 毛利 善仁
《退 職》
3月31日付
看護師 椋田 千春
生活支援員 椋田 聖子
非常勤生活支援員 島 清美
非常勤生活支援員 小松 順子
《就 職》
4月1日付
生活支援員 奥田 美紀
非常勤生活支援員 岡本 留美子
ごあいさつ
生活支援員 奥田 美紀
皆さんこんにちは。この度、4月から愛命園に入職しました奥田です。手探り状態ですが、入所者の皆さん一人ひとりと向き合い、共に生活させて頂きたいです。
これから宜しくお願いいたします。
編集後記
次号の『あゆみ』は200号になります。
ちなみに100号では、全職員からコメントを集め掲載していました。次号は何か考えないといけないですかね。 (HY)