第175号   愛命園だより「あゆみ   平成29年4月


新年度を迎え
社会福祉法人       
広島県視覚障害者団体連合会
会長 前川 昭夫
 暑さ寒さも彼岸までと言われますが、今年は年明けより寒暖の差が極端に変化し体調管理が大変でした、関係者の皆様はお変わりなく健やかにご活躍のことと存じます。
 私は4月4日に、愛命園の花見に福山から副会長とともに5人で参加しました。
昨年の桜は、満開に咲き誇り花弁が頭や肩にふりちっていましたが、今年の桜は気候のせいか、開きつつある5輪の花も輝いていましたが、少しさみしかったかなー?それでも私は花よりだんご、いつもながらのお花見弁当とお酒をいただきおおいに満足しました。
 利用者の皆さんはいつもより表情が豊かでカラオケも相変わらず張り切って歌って楽しそうに感じました。
 職員の皆さんは企画から当日まで奔走されお疲れ様でした、皆さんの日頃の思いと努力が、利用者の明るい雰囲気に十分に感じられます。今後ともご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
 法人も制度改革に伴う定款改正も完了し、今後とも地域の皆様のご支援を賜り、着実な運営に努めたいと考えています。
県立視覚障害者情報センター、福山市地域活動支援センターも、新しい年度を迎え新たな事業達成に向けスタートしました。
とりわけ愛命園は、入所者の高齢化と重度化に伴う現実的な対応が急がれますが、土地をはじめ環境整備にしばらく時間をいただきたいと思っていますので、引き続き関係者の皆様方のご理解とご協力を心からお願いいたします。
 広島カープもロケットスタートしています。
2連覇も夢ではないように思われます。
今年もみんなで盛り上がりましょう。



宮木自治会長挨拶
この度、愛命園自治会長に就任しました宮木秀憲と申します。皆さんの代表として園生活が、より良くなるように頑張りますので宜しくお願いします。



頑張り屋さんの畠山さんへ
生活支援員 宮木 明美
 昨年の4月に心臓の大きな手術を乗り越え元気になっておられましたが、3月の初旬から体調を崩し、何度か広総に通院されておりました。16日、その日私は公休になっており、園より畠山さんが昼過ぎに容態が急変し広島総合病院へ救急車で運ばれたと連絡が入り大変心配しておりました。翌17日10時過頃、午前4時32分家族に見守られ永眠されたとの連絡が入りました。急いで畠山さんの元へ、園の職員と向かいました。
 その車内で園長から、畠山さんが一時期園から離れ入院生活を送っておられた時、お母様の献身的な介護と本人の頑張りがあり、再び園で生活が出来るまでになったとのお話を聞き、お母様に本当に大切に育てられ、優しい御兄弟に見守られ、御家族に愛された方だったのだと改めて感じさせて頂きました。
 担当になって1年足らずでしたので、最近の畠山さんしか知らず失礼かと思いますが、少しわがままな人と言う印象が有りました。しかし1年付き合い、いろんな話をして、年上の人に失礼かとは思いますが、素直な可愛らしい女性という印象に変わっていきました。
 畠山さんはどんなに身体が辛くてもベッドに横になる事を嫌がり、何度か口うるさく言ってしまいましたよね。まあそんな事もあって少しずつ元気になってきておられたので、今年のグループ外出には参加出来るものと思っていました。突然のお別れで、私はもっと優しく接してあげれば良かったと後悔の毎日です。でも今更くよくよ悩んでも戻って来てもらえません。先に行って待っていてくれる看護師の森本文江さんや元利用者さんと楽しく過ごしておられると信じ、私も一歩ずつ後悔のないように前に進もうと思います。
 畠山さん本当に1年良く頑張りましたね。もう頑張らなくてもいいんですよ。ゆっくり休んでくださいね。
               合掌



ありがとう西本さん
生活支援員 益成 純也
 突然の事ですが、4月6日(木)の朝方、西本勝之さんが亡くなられ、75歳でその人生の幕を閉じられました。にわかには信じることができずにいましたが、葬儀で本人を前にし、もういないんだなと改めて実感させられました。今でもとても寂しい気持ちです。
 私は、西本さんの担当として長い時間を過ごしてきたとは言い切れませんが、西本さんにはいろんな思い出をたくさんいただきました。昔は作業にも積極的に参加されていて、自販機でコーヒーを買うことをとても楽しみにされていたと聞きました。特にバナナが大好物でよく食べられていたという話も聞きましたが、私が就職してからはほぼ毎日車椅子で過ごし、衣食住のすべてにおいて介助が必要な状態でした。重複の障害でなかなかコミュニケーションも取ることができませんでした。
 担当になったのは今から3年ほど前になりますが、私は何とか本人と触れ合いたくて手を握ったり顔を撫でたりということを、出勤してから毎日行ってきました。時間がたつにつれて、顔に手を触れると不思議そうな表情でひょいっと顔を上げてくれるようになりました。少しは本人によい刺激を与えてあげられたのかなと勝手ながら思いました。手を握ってしばらくすると私の爪を何度も自分の爪でひっかけて遊んでいるような様子もありましたが、楽しんでいるのかどうなのかさっぱりでした。しかし、表情は穏やかで落ち着いた表情だったので、見ている私もそのしぐさや表情を見てうれしく思えました。車いす生活になってからも食欲は健在で毎食しっかりもぐもぐよく噛んで食べてくれていました。高齢だったこともありたまにむせることもありましたが、ほぼ毎日毎食全部ぺろりと食べてくれていました。
 話すことも難しく言葉もほとんど聞くことはできませんでしたが、それでも私は西本さんに会うことを毎日の楽しみにしていました。そんな西本さんとお別れするのは本当につらく悲しいです。まだまだ一緒に過ごしたかったです。でも残念なことにそれももう叶いません。始まりがあれば終わりがある。西本さんにとってはそれが今だったんだと思います。私と過ごしてきた時間は短かったかもしれませんが、それでも今までの時間を共に過ごせたことたくさんの事を学ばせてもらえたことに深く感謝しています。西本さんの担当ができたことを光栄に思います。勝之さんありがとうございました。



家族会より
愛命園家族会 宮本 進
 私は一昨年脳梗塞になり、1ヶ月入院してリハビリの毎日でした。退院して朝早くから訓練での空気が格別に良かったです。家に着くなり階段で転ぶなど、並大抵のことではありませんでした。私は小山幸隆の義理の兄でございます。

(利用者 小山幸隆さんより)
「おとぅさん(お兄さん)は優しい人。いつもありがとう。僕も元気でがんばります。おとぅさんも元気でいてね。」



愛命園で映画が見られるぞ
〜音声解説付き映画上映について
相談支援専門員 沖田 幸久
 昨年のある夏の日、用件があって広島市東区の法人本部へ行った時、併設されている広島県立視覚障害者情報センターの職員と立ち話をする機会がありました。情報センターでは定期的に視覚障害者向けに音声解説付き映画の上映を行っていて、これまで愛命園からは一部の利用者がタクシー等を利用して参加していました。話の中で「今後も要望があるのならこちらが機材を持って出向いて上映することも出来ますよ」との言葉を頂きました。渡りに船とはまさにこのこと。
 とんとん拍子に話が進み、8月「釣りバカ日誌」、10月「キューポラのある街」、12月「銀河鉄道の夜」、冬時期は休止して4月は「青い山脈」と2カ月に一度のペースで日曜日の午後に愛命園で上映会を開いていただきました。広いホールをパーテーションで仕切ってスクリーンを設置すれば映画館の出来上がりです。音響も臨場感が出るようにスピーカーの配置等を工夫しました。
 見えない・見えにくい方が映画やテレビを見る時、主音声だけでは分かりにくい場面がたくさんあります。人物の動作や表情・場面転換・情景などをセリフの間で解説として伝えることで映像のイメージがグッと広がります。解説は物語等の進行の妨げにならないように抑揚や感情を抑えた声となっているそうです。テレビ放送の副音声で流れている場合もあるのでお聞きになった方も多いでしょう。特別に編集されたものなので数は多くはありません。
 著作権等の制限があって、地域に呼びかけるなど誰でも見に来てくださいと言えないのが残念なところです。利用者にはとても好評で毎回30名近くの方が参加されています。次回は6月、上映内容は前月の利用者自治会で話し合って決定されます。さあ次回はどんな映画を楽しめるかな、期待が広がります。



お花見
生活支援員 松田 耕作
 やわらかな春の陽射しの中、愛命園恒例行事「お花見」を行いました。
 利用者の皆さんは、お花見の数日前から「花見のビール買ってきた?」、「桜は咲くかいの〜」と尋ねられ、お花見を楽しみにされていました。
 花の便りが聞かれる頃となりましたが、愛命園の桜は残念なことに蕾の状態でした。
 朝は、肌寒く感じましたが、お昼頃にはポカポカ陽気になりお花見がスタートしました。
 利用者の皆さんは、色鮮やかなお花見弁当を美味しそうに食べ、お酒やジュースを飲み楽しまれていました。その時、「桜が咲いています。」との嬉しいアナウンスが流れました。きっと桜の木が利用者の皆さんの明るい声、笑い声に応えてくれたのだと思います。
 お楽しみタイムでは、コーラスグループを中心に春の歌を歌い、全員で「それ行け!カープ!」を大合唱しました。これで今年もカープ「優勝」間違いなしです!!
 続いて、愛命園のお花見でかかせない「カラオケ」を行いました。今年は、多くの利用者の皆さんにカラオケを楽しんで頂けるように一番のみとさせて頂きました。アカペラで歌う方や指揮をとってくれる方、皆さん素晴らしい歌声を披露してくださいました。
 利用者の皆さんは終始笑顔でお花見を楽しまれて満足されていました。これからも、職員が力を合わせて利用者の皆さんが楽しんで頂ける行事を提供したいです。



第1支援活動
創作活動
生活支援員 美藤 成美
 1係活動にはさまざまな活動があります。コーラス、挽きたてコーヒー、畑、誕生会、個別支援、創作活動等です。
 今年度、私は創作活動の担当となりました。今年度の創作活動では、ペットボトルのキャップでマグネットを作ります。どんな飾りつけにしよう。どんな材料を使おう。利用者の皆さんにできることはなんだろう。いろいろなアイディアを出し、材料を揃えて、作品作りをする。私の大好きな作業です。考え、作り、それが作品として完成した時、とても達成感があります。その達成感を利用者の皆さんと味わえるよう、試行錯誤しながら創作活動を行っていきたいと思います。どんな作品ができあがるのか、楽しみにしていてくださいね。



第2支援活動
生活支援員 石田 まゆみ
 愛命園の桜の花びらがレンガ通りに落ち、レンガ通りが桜色になっています。
 いよいよ29年度の活動が始まりました。今年度、18名の職員で盛り上げていきたいと思います。
 昨年同様、リトミック体操を中心に壁面作成・運動歩行・楽器・外出・手浴と活動を行います。今年度壁面作成においては、2係の利用者だけでの作成では難しくなってきたため、5月からは利用者全員で作る事になりました。4月からの壁面は、愛命園の行事の風景をテーマに1年通して作る予定です。年末にはカレンダーにしますので楽しみにして下さい。
 利用者がプランターに植えた水仙が綺麗に咲きました。次はチューリップが咲く予定です。
 
天気が良い日に桜通りへ散歩に出ました。
気持いいね〜!桜が綺麗!と笑顔です!



車両導入に助成をいただきました
 社会福祉法人広島県共同募金会様によるNHK歳末助け合い助成金事業で、公用車の導入に助成をいただきました。相談支援事業所愛命園の公用車として活用しております。導入から間もなく1カ月、相談支援専門員と共に走り回っております。
 ありがとうございました。



木漏れ日
リレー随想
園内歩行
非常勤生活支援員 前田 孝博
 毎朝愛命園では、歯磨きの後の30分間は皆で〜職員も利用者さんと一緒に〜廊下を歩いています。
 ちなみに、安芸太田町の加計から通っている私は、4月11日に56歳になったのですが、29年前の4月11日にはドジャースの『マエケン』前田健太投手が生まれ…その翌年の4月11日は広島東洋カープの丸選手の誕生日で…。
 年齢は私の半分ながら、Carpファンの小生としてはなんだかうれしくなってしまいました。(キャッチャーの會澤選手はマエケンの2日後、4月13日生まれの29歳です)
 つい、カープの話題にとてもそれてしまいましたが、私の住む加計の「若がえる隊」でいつも指導して下さっている健康運動指導士の先生は、常々週56,000歩、つまり毎日最低8,000歩程度歩くようエアロビクス(有酸素運動)の基本を教えて下さっています。
 そのためにメディウォークというテルモの歩行強度計(万歩計)をポケットにつけて1日を過ごしているのですが、今年に入ってからの記録を見返してみると、約12,400歩ほど歩いていて、毎日の『園内歩行』の習慣のお蔭かと年間を通しての企画に感謝しています。
 これからも、皆さんと一緒に明るく歩いていきたいと思っています。


人の動き
《就  職》
4月1日付 生活支援員 坂野 星
 今年度、4月3日の着任式で支援員になりました、坂野星(さかのあかり)です。
 先月高等学校を卒業したばかりで今まで介護の経験は全くなく、福祉についての専門知識も殆どありません。私にとって全ての事が初めての連続です。
 日々分からない事だらけですが、職員の先輩方や利用者の方に様々な事を教えていただきながら、私なりに精一杯努力していこうと思っています。
 至らない点もあると思いますが、利用者の方一人ひとりと向き合って、真摯に受けとめながらかかわっていきたいと考えています。
 そして、こんな私ですが、微力ながら何か役に立っていけるような支援員になりたいです。
 まだまだ未熟な私ですが、これから一生懸命にがんばりますので、愛命園の皆様どうぞよろしくお願い致します。



寄せられた善意
       平成29年1月25日〜
            平成29年4月24日
            (順不同・敬称略)
《現  金》
愛命園育成会     谷川 隆子
西村 秀夫      藤正 坂二
前川 昭夫      藤井 貢
大原 佳子      渡辺 清恵
大成 敏正
株式会社ビッグラン 代表取締役増田裕明
付添看護共済事業愛命園支部

《現  物》
野鳥のCD、テープ、書籍
         大成 敏正
牡蠣       宮本海産
啓翁桜、桃の花  新庄 敏之
りんご、あんこ、うずら卵水煮他
         谷川 隆子


食材     ひといきいきカンパニー株式会社
       株式会社ブライトン
       カーブス広島楽々園
       カーブスサンリブ五日市
       カーブスコイン通り

 フィットネスクラブ・カーブス様より、2月20日たくさんの食料品を寄贈していただきました。
 この食料品は、フードドライブ運動に協賛された皆様から提供された食材を集めたものです。今年で10回目になります。心のこもった食品に本当に感謝します。
 早煮昆布入り蒸し鉢・めんつゆさつま芋煮・カステラとフルーツ缶など…うまいの〜〜〜〜う!
(管理栄養士 青木 ましず)

《朗読奉仕》
どんぐり会

《読み聞かせボランティア》
新庄 久美子

《将棋ボランティア》
上野 俊雄

※ いつも暖かいご支援ありがとうございます。諸般の事情で掲載を控えさせていただく場合もあります。

編集後記
 愛命園の周りも、すっかり春の陽気です。田植えの準備も進んでいるようです。   (HY)