第159号   愛命園だより「あゆみ」   平成25年4月


新年度を向かえ
支援課長 前 和枝

 今年はあっという間に桜も咲き、早々に散ってしまいました。もう新緑の季節を迎えようとしています。
 障害者福祉も障害者自立支援法から障害者総合支援法へと変わり、近年福祉を取り巻く環境は目まぐるしく変わってきています。障害者にとって暮らしやすく支援を平等に受けられるよう見守っていかなければいけません。そのためにはしっかりアンテナを張り巡らせ、変化に対応をしていかなければいけないと思っています。
 新法ではないですが、新しいものへの受け入れはしっかりとしていかないといけません。ですが頭が固くなっておりなかなか受け入れられない自分がいます。もちろん新しい事への期待や踏み込もうとしている自分もいるのですが、不安や自信の無さから「まあまあ」と今のままを続けようとしている自分もいるのです。
 利用者の加齢とともに重度化の加速がスピードを増している昨今。そこで今年はもう少し頭を柔軟にいろんな事を受け入れなければと思っています。常に先を見つめ今何をするべきか?今のままでよいのか?もっと方法はないのか?振り返り利用者にとって何が一番かを考えていけたらよいと思っています。
 愛命園創設に携わった先人、利用者を大切に思う心を教えてくださった先輩方々の思いを引き継ぎながら、利用者が愛命園で暮らせてよかったと思えるようなソフト面・ハード面を整備し、支援者一丸となって頑張っていきたいと思っております。



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家族会会長 藤正 坂二

 「学生街の喫茶店」「危険なふたり」「神田川」「心の旅」「赤とんぼ」「恋する夏の日」「みずいろの手紙」「わたしの彼は左きき」「なみだの操」こうしたヒット曲の出た昭和48年、そしてその年に生まれた大リーガーのイチロー選手。また、まもなく48歳で先発勝利を飾った山本昌投手。極めつけは40歳の愛命園、誕生、誠におめでとうございます。

 聴きごたえ あるよほんまに 深夜便
 見ごたえそれは テレビさまさま

 ラジオ深夜便第3弾でいこうと取り掛かりましたところ、今朝(4月15日)は本名アナの「おはようラジオ」でアメリカのある州でさる男が後ろ向きでジョギングしていたら、警察官に罰金80ドルをとられ、烙印を押されたとの話題をやっておりました。笑い話では聞き流せません。実は、私は相当以前から、すぐ近くにある小学校のグランドで後ろ歩きを結構楽しんでいるのです。(私の場合は短い距離と時間で、最近のウォーキングブームの人達についていけると聞いたことから始めた事なのですが、罰をくってはたまりません)やっぱり何事も「365歩のマーチ」なのでしょうね。
 それでは皆さん、50歳に向けて前を向いて歩きましょうや。
 余談ですが、私は今年は七十路の納め年、バック走法も気を付けて皆様に遅れないように何とかついていきたいものです。どうぞよろしくお願い致します。
 昨日の“満足” 今日は“不満足”



自治会長挨拶
 平成25年度の自治会長に小柳信宏さんが就任されました。平成24年度から引き続いての会長です。その小柳自治会長より、新年度の意気込みを語っていただきました。

「愛命園自治会で会長を務めている小柳です。園のみんなをまとめていくのは大変でしたが、みんな一緒に笑い合える愛命園を目指しています。みんなが選んでくれたのでこれからもリーダーとして頑張っていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。」
愛命園入所者自治会 会長 小柳 信宏
 (代筆 徳島 友明)



お花見
生活支援員 徳島 友明

 愛命園恒例のお花見を4月9日に行いました。今年は、法人の前川会長、橘高副会長、前PTの佐々木先生に参加していただきました。
 当日の天気予報はくもりのち雨。花見の間は降らないように祈りましたが、準備段階でパラパラと雨が…。去年に引き続き、今年も屋内で行なうことになりました。
 ご存知のとおり今年は開花が早く、ほとんどが散った中での花見になってしまいました。去年の花見では多くがつぼみだったことを考えると、うまくいきませんね。
 花見は、前川会長の挨拶でスタート。今年は、利用者の井上裕司さんが司会を務めました。色鮮やかなお弁当にお酒も入り、皆さんほろ酔い気分。「おいしかったで」「いつもは酒を飲まんけど、今日は飲んだで」など楽しそうに話されておりました。食事を楽しんだあとのカラオケでは、「わしの順番はまだか?」「よく歌った」など色々な声を聞くことができました。途中で部屋に帰る利用者は少なく、カラオケやその場の雰囲気を楽しんでいる方が多かったように思いました。
 事前に日程を決める以上仕方ないことですが、来年は満開の桜の下でお花見をしたいものです。



「よーがんばった、ぱーっといこうで」
生活支援員 新田 義弘

 私が担当する部署は支援課3係に所属している。名前だけ聞くと刑事ドラマのような響きがあるが、実は創作活動を日々地味に行っている、いたってシンプルな集団である。
 障害があっても何か社会に貢献できることはないか、自分達が作ったものが社会で多くの人たちの手を経て、やがて消費者に提供されるその一端を担っているなんと素晴らしいことか、その正体は牡蠣養殖に欠かせない初期段階の採苗という部分を担っている。卵からかえった幼生が約2週間海中で浮遊生活を送り、そこに沈めた帆立貝に付着する、いわば牡蠣のベッドを作っているのである。業者からの委託作業で長年取り組んでいる。利用者はそこの熟練工として活躍しているのである。一人一人の頑張りが年間2万本余りの製品を納入している陰の立役者といっても過言ではない。スタッフは叱咤激励しながらの日々である。その頑張りに報いるべく、年度末には「よ〜がんばった、ぱ〜といこうで」と打ち上げを実施している。今回は地元に還元すべく、湯来ロッジでのバイキングを楽しんだ。館内のレストランに立ち昇る湯気と匂い、そこに並んだメニューを前に、利用者のマネージャー的存在の職員は孤軍奮闘、親ツバメのごとく次から次へと料理を運び、空腹を満たすのに懸命であった。空腹を忘れた職員の大半は疲れ切った表情で、我が腹を満足させていた。メンバーの中に乙女?を中心とした、かしましい存在の手芸を担当している利用者も同行していたことを紹介しておかなければ、後でお叱りを受けることになる。
 今回、60名近くの利用に先方の歓迎にも力が入っていた。手作りのハンドマシンを振りながらのお見送りが当園のマイクロバスを追いかける展開に少々面食らったが、無事に終了した。
 この行事が終了して間もなく桜が開花した。今年はかなり早い春の訪れに人々が活動的になった。 新年度も我々3係の活動がスタートした。シーズンオフに沢山の製品をストックしている。やがてトラックで運ばれ、瀬戸内の海に沈められたベッドで牡蠣の赤ちゃんは成長するのである。



第1支援活動報告
生活支援員 森本 沙千子

 巷ではノロウイルスやインフルエンザが猛威を振るうなか、愛命園では幸いにも蔓延することなく過ごすことができました。外出活動は自粛し、利用者さんにはちょっぴり寂しい思いをさせてしまいました。
 そんな中、節分で厄払いを行いました。前日より、利用者さんと一緒に新聞紙で豆を作り、手作りの箱や鬼の面、金棒等準備しました。
 当日は、職員と実習生が扮装した鬼が出現。箱に入れた豆を一斉に投げつけ撃退しました。これで疫病神は退散です。
 そのおかげか、例年より一週間以上も早い桜の開花で平成24年度を終え、満開の桜に歓迎され新年度がスタートしました。
 今年度は主任交代があり、微力ではありますが私が主任を勤めさせていただきます。
 1係職員のチームワークを発揮し、利用者さんにより豊かな笑顔で参加できる活動を企画していきたいと思っています
 今年度もよろしくお願いします。



木漏れ日〜リレー随想
ママレモンとブルーダイヤ
生活支援員 沖田幸久

 1歳半の息子を預けている保育所での話。新年度になって保護者会の役員を決めなきゃいけない場があって「役員はやりたくないなー」と思った私はなるべく気配を消して隅のほうでひっそりと座っていました。その甲斐あって全ての役をスルーすることができて一安心、その後の世間話をニコニコしながら聞いていました。その中で「昔の洗剤って箱が大きかったよねー」の話から、洗濯洗剤のCMソング「うれしい白ですブルーダイヤ」に即座に「金銀パールプレゼント」と付け加えたのは私のみ。「台所洗剤といえばママレモンだったよね」などと同世代とおぼしき保育士さんと他の保護者そっちのけで意気投合、ジェネレーションギャップ話に思わず声も大きくなります。そうしたら皆の注目が集まってしまって「い、いかん。目立ってしまった」と思った矢先「来年の役員はぜひ人生経験豊かな沖田さんにやってもらいましょうね」と気配を消していた努力が水の泡に。
 私、子供を授かるのが遅くて、今の若いお母さん達にとって50歳代の私は親の世代なんですよね。単に皆より年取っているだけですが、ちょっと頼られちゃった様子なので、来年は役員断れそうにないな。
 ちなみにママレモンは今でも現役で売られていて、ブルーダイヤは一時期生産を中止していたものの復活販売されているそうです。売れ筋ではないけれど、しっかり存在し続けているってすごいですよね。



【寄せられた善意】
[平成25年1月26日〜平成25年4月25日]
(順不同・敬称略)

《現  金》
安村 知子      愛命園育成会
谷川 隆子      山本 信行
伊藤 真紀子     長峯 公明
前川 昭夫      佐々木 浩二
大成 敏正      橘高 則行
青原 清美
湯来中PTAソフトバレー
YMCAコンフォレスト湯来
湯来ふるさとプロジェクト
明法寺讃美仏教婦人会
付添看護共済事業愛命園支部

《現  物》
カブ         野上 好子
ロウバイ       木本モータース
干支のくるみ人形   白井 儷准子
スチーム牡蛎     宮本海産
醤油、洗剤、のり   谷川 隆子
折り紙用品      佐伯 香代子
いよかん       福島 満
啓翁桜        新庄 敏之
ビール、酒、酢等   中野眼科医院
甘夏柑        田室自動車
食品       カーブス・フードドライブ


今年も善意の食料品ありがとう!
管理栄養士 青木 ましず
 フィットネスクラブ、カーブス様より、2月にたくさんの食料品を寄贈していただきました。この食料品は、フードドライブ会員様のご家庭にある保存食を集めたものです。今年で6回目になります。
心のこもった食品に本当に感謝します。
 太さもゆで時間も異なる各種スパゲティで、調理員さんの愛情かくし味と昆布だしプラスで、そりゃあすごくうまい愛命園和風スパゲティの出来上がり!
うまいのぉ〜



《朗読奉仕》
どんぐり会    湯来朗読グループ

※いつも暖かいご支援ありがとうございます。諸般の事情で掲載を控えさせていただく場合もございます。


人の動き

《退  職》
3月31日付
 支援課長   長峯 公明

昭和49年より、38年の長きにわたり愛命園一筋に勤めてこられました。お疲れ様でした。


《異  動》
4月1日付
 生活支援員から非常勤生活支援員に
  石川 晃

 非常勤生活支援員から生活支援員に
  森井 康子
  山根 一洋
  松田 耕作

《就  職》
4月1日付
 生活支援員   小平 成美
         宮木 明美
         沼座 洋


非常勤生活支援員から生活支援員へ

生活支援員 森井 康子
 5年の非常勤から職員になれて、福祉の仕事に就きたかった私の夢が現実になりました。
6人の新人の中で、一番年ですが、今までの集大成として、自分が心から愛せる自分にこれからもチャレンジし、利用者の皆様や職員の皆様と仲良く楽しく安心して仕事をしていきたいと思いますので、これからも宜しくお願いいたします。


生活支援員 山根 一洋
4 月1日より生活支援員として着任致しました。山根一洋と申します。
 愛命園に勤める以前は、ホテルなどでサービスの仕事や営業の仕事をしていました。
 介護職については初心者ではありますが、今後も日々勉強し一日も早く先輩方に追いついて行きたいと考えております。
 今までの社会経験やコミュニケーションの能力を活かし、利用者の皆様と貴重な時間を共有していきたいと思っております。
 これから、どうぞ宜しくお願い致します。


生活支援員 松田 耕作
 この度、4月1日付けで生活支援員として勤務させていただくことになりました。松田耕作と申します。
 私は滋賀県出身で中学校から大学までラグビーをしておりました。ラグビーの精神の中に「One for all all for one」と言うものがあります。直訳すると「一人は全員のために、全員は一人のために」と言うことです。
 ラグビーで培ったこの精神を忘れずに日々精進していく決意です。また常に利用者の皆様の立場に立って考えられる生活支援員になりたいと思っております。
 これから、どうぞ宜しくお願い致します。


新任職員挨拶

生活支援員 小平 成美
 この4月から生活支援員として働いている、小平成美です。私は専門学校のときに、愛命園へ実習に来たり、園まつりにボランティアへ来たりしたことがあり、その時の利用者の皆さんとの関わりがとても印象に残っています。今年度からは職員として、明るく笑顔で日々楽しく利用者の皆さんと過ごしていきたいと思います。社会人1年目で、まだまだ未熟ではありますが、よろしくお願いします。


生活支援員 宮木 明美
 今年の4月に就職した宮木明美です。
 以前は訪問介護や病院で働いており、障害者施設に勤めるのは初めての経験で不安もありましたが、利用者さんの素直さと明るく活き活きと生活しておられる姿に感銘を受け、私も頑張ろうと思いました。
一緒に入社した若い人達に負けないように、初心に戻り全力で勤めていきますので宜しくお願いします。


生活支援員 沼座 洋
 今年度より職員として働かせて頂く事になりました。以前は老健で8ヶ月ほど勤めていました。老健と障害者施設との違いや利用者様との関わり方の違いなどこれから楽しみにしております。勉強不足な点が多々ありますが、利用者様、職員の皆様と仲良く楽しく仕事をしていきたいと思っております。宜しくお願いします。



※お詫び
 あゆみ第158号にて、誤りがございましたので、お詫びして訂正いたします。

(園まつり寄付)
【誤】       【正】
長谷 孝子  →  長久 孝子
(園まつりバザー)
【誤】       【正】
吉本 育子  →  古本 育子

記載漏れ
(園まつりバザー)
 上垣 邦子



【編集後記】
 愛命園の中庭に、つばめの鳴き声が帰ってきました。去年の巣をリフォームして使っているようです。雛の喧しい声が聞こえるようになるのを、今から楽しみにしています。 (HY)