第127号   愛命園だより「あゆみ」   平成17年4月

花はつぼみだけど

4月5日に恒例の花見が開催されました。例年だと桜は満開か少し散り始めの時期なのですが、今年はまだまだ固いつぼみ。この10日前には珍しく積雪もあったくらいなので、今期それだけ春の訪れは遅かったということ。本物の花は無い代わりにすばらしいお天気で、紙で作った花びらを窓にいっぱいに貼り付けて気分だけでもお花見となりました。新任職員の紹介やカラオケなどで楽しく時間を過ごしました。
今年の特記は今までお花見弁当を外部の弁当屋に発注していたものを、すべて園の厨房でまかなったこと。手の込んだおいしい料理に大満足でした。



新年度を迎えて

園長 竹原 幹
 桜の開花が例年に比べて1週間遅れたものの、いよいよ春本番を迎えております。
 昨年の4月に、何も分からないまま愛命園に着任して以来、あっという間に1年が経過しました。この間愛命園の入所者の方々や職員の方々、また地域の方々など多くの皆様に支えられて、何とか1年を経過することができましたことを、この場を借りてお礼申しあげます。
 平成17年度を迎えるに当たり、愛命園の動きについてご報告いたします。
 この3月31日をもって9名の職員の方々とお別れをいたしました。その内、介護員(非常勤を含む)が3名、給食調理員(非常勤を含む)が5名、日曜祝日の日直員(非常勤)が1名です。介護員は特別介護員としての満了や家庭の都合により退職されることになりました。また調理員については平成17年4月1日から給食業務の外部委託に伴う解雇によるものです。また日直員については一身上のご都合によるものです。給食業務の外部委託があったとはいえ9名という多くの職員とお別れをいたしました。
 一方この4月に4名の職員を迎えました。介護員2名、生活支援員兼作業指導員1名、看護師1名です。介護員は退職者の補充です。また生活支援員兼作業指導員は入所者に対する支援の増大に伴い1名を増員しました。また入所者の障害の重度化、高齢化と生活習慣病により医療的な支援の増大に対応するため常勤の看護師を1名増員しました。
 その結果昨年度職員は常勤・非常勤を合わせて42名でしたが、今年度は37名の職員で頑張って行きたいと思っております。
 次に入所者は昨年の4月には66名でしたが、7月に一人無くなられて65名となっていました。その後も入所希望者があり、この4月1日に女性の方をお迎えして再び66名となりました。この方はこれまでセルプ宇品に入所しておられましたが、視力の低下によって愛命園を希望しておられました。早くみんなにとけ込んでいただきたいと思っています。
 給食業務の外部委託については、愛命園の運営の効率化を図るために兼ねてから検討していましたが、この4月から日清医療食品に愛命園の給食業務を全面的に委託することになりました。
 委託に際しては、食事の内容が低下しないこと、入所者の健康状態や嗜好に配慮しつつ安全で衛生的な食事が提供できることはもちろん食生活の充実を図るための条件を提示しています。ただ給食の経費の節減については職員の雇用条件等から、平成19年度からは年間4〜500万円の節減が見込めるため長期的に見れば愛命園の運営の効率化に繋がるものと思っています。
 障害者保健福祉施策の改革のデザインに従って、根本的に福祉制度が変わろうとしています。既に今年度から実施されるものも有り、社会の早い動きに遅れることなく、機敏に対応できるような体制を整えて行かなければならないと気を引き締めている所です。
 福祉の制度がどのように変わろうとも、愛命園が入所者の方々にとってこれまでと同じように安心して生きがいのある生活ができる施設であり続けられるよう、職員一同頑張って参りたいと思いますので、なお一層の皆様のご協力・ご支援をお願いいたします。



当番さん慰労外出

支援・指導員 沖田 幸久
 愛命園では配膳の手伝いや朝礼の進行などを当番さんとして一日2名ずつ順番を組んで利用者の方にやっていただいています。そのことに対する報酬は今まで無くもっぱらボランティアとして行っていただいていましたが、さすがにそれではかわいそうとの意見が出ました。そこで日ごろの頑張りに報いたいと3月17日に広島市内の焼肉屋で焼肉ランチを行いました。総勢14名の利用者が焼肉に舌鼓。「たまにゃーええこともあるもんじゃ。また頑張らにゃーいけんのー」と。
当番さんいつも本当にご苦労様です。今後も年に一回このような慰労会を開きたいと思っていますので引き続きよろしくお願いしますね。



神楽クラブ慰労外出

支援・指導員 沖田 幸久
 一年間のクラブ活動の打ち上げとして3月29日に島根県の「きんたの里」に行ってきました。おいしい料理と温泉を満喫し一年間の労をねぎらいました。ここは温泉施設と知的障害者の作業施設が同居している画期的な場所。帰り際に皆で作業を見学しました。神楽道具の製作を行っており、愛命園で使っている蛇胴もここの製品です。



給食業務委託

4月1日から給食業務を日清医療食品に委託することとなりました。ベテラン調理員4人はそのままの採用でしたので入所者の体調、嗜好がわかっているため個人こじんにあった調理方法に対応していただいています。目新しいメニュウで会話もすすみ食事の楽しみが増しました。(
4月5日の花見はちょっと早目でしたが食堂の窓に飾った切絵の桜とパックに貼られた桜を見ながらの会食でした。
早朝より10名ものスタッフで真心のこもった手作りの花見弁当[巻き寿司、いなり寿司、刺身、天婦羅、さわらのうに焼き、厚焼き卵かまぼこ、炊き合わせ、(かぼちゃ、信田巻き、高野豆腐、空豆)菜の花の辛し和え、苺、メロン、葛饅頭]のご馳走に舌鼓みをうちました。
給食業務外部委託になり衛生管理がさらに徹底し調理員の確保が保証され盛り付けがきれいになりました。
すべてが管理、チェック、記録など、調理以前の仕事も多くなりまあした。
その分安心して安全な食事を提供していただいています。


デイサービス事業終了について

 平成15・16年度の2ヵ年、湯来町からの受託事業として地域の精神障害者を対象としたデイサービス事業を実施してきました。貝通しなどの作業活動を主に、希望に応じて一泊旅行やグループ外出などのレクリエーション行事にも参加していただきました。入所者との人間関係も深まり、地域に根ざした施設作りを標榜する当園としても、今後とも事業が継続されることを願っていました。しかし、この4月25日をもって湯来町は広島市と合併し、町事業であるデイサービスを当園が継続して実施することはできなくなりました。3人の利用者は、佐伯区五日市などの作業所に通うか、あるいは在宅かの選択を迫られることになりそうです。



人の動き

<入所>
末田 力栄さん
4月1日に入所されました。

<退所>
越智 卓美さん
4月19日、越智卓美さんが病気のためお亡くなりになりました。芯の強いやさしい方でした。謹んで哀悼の意を表します。

<就職>

介護員       介護員
明石 郁子     今西 朋美

支援・指導員    看護師
伊藤 章      松永 千和

<退職>
白井儷准子 佐々木弘子 白井 禮子
上垣 邦子 矢口 昌子 梅田美恵子
岡田麻里子  山根 幸美
いままで大変、お世話になりました。
ありがとうございました。



〜佐々木弘子さんより〜
この度、退職いたしました佐々木弘子です。沢山のやさしさをありがとうございました。風邪を引かないように気をつけましょうね。井上裕司君いわく、「青春遊覧飛行」より。



【寄せられた善意】
[平成17年1月26日〜平成17年4月25日]
(順不同敬称略)
【現 金】
愛命園家族会  山本倉蔵
向井 重美  YMCAみのち学荘
青原 清美  波多野八千代
湯来町地域保健対策協議会
佐々木弘子  白井儷准子
愛命園育成会 湯来朗読サークル
付添看護共済事業愛命園支部
安村 知子  
湯来町管理職・湯来町小中高管理職一同
愛命園家族会(Xmas忘年会)
【現 物】
村上 芳正   みかん
宮本海産    生牡蠣
大嶋宏史    伊予柑
湯来朗読サークル  チョコレート
中野眼科    飲み物他
坂口クリーニング  かき餅
新庄 務    野菜
野上      野菜
※いつも暖かいご支援ありがとうございます
【朗読ボランテイア】
湯来朗読サークル
どんぐり会
【交流会】
湯来東小1.2年生  
湯来東小5年生  コンサート



【編集後記】
あゆみの紙面が大きく変わりました。写真も沢山とり入れて、充実した広報誌にしたいと思っています。これからもよろしくお願いします。 (高橋)